Project/Area Number |
05J09483
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 吉秀 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 群のハッセ原理 / 自己同型群 / 一般線形群 / 特殊線形群 |
Research Abstract |
適当な群に対し、各元をその共役な元に移すような自己同型全体が、内部自己同型全体と一致するとき、その群はハッセ原理を持つということを小野孝氏によって1990年代こうはんに定義された。 例えば、演算が可換な群はハッセ原理を持つことは自明にわかり、二面体群などもハッセ原理を持っていることも容易に分かる。しかし、一般の群に対しては、容易でない。最近までの研究で有理数体の絶対ガロア群などがハッセの原理を持っていることが、小野孝氏や、和田秀男氏らによって発見された。 線形群の場合、可換ユークリッド環上の2次の一般及び特殊線形群がハッセ原理を持つことを小野孝氏が発見しており、さらにそれを和田秀男氏が一般のn次に拡張した。ユークリッド環でない場合として、伊吹山知義氏が虚2次体を除く代数体の整数環の2次の一般及び特殊線形群がハッセ原理を持つことを発見した。 私は可換でGE_n的な環に対して、そのn次の一般および特殊線形群がハッセの原理を持つことに気づいた。ユークリッド環や虚2次体を除く代数体の整数環はGE_n的なので、この結果は以前の結果を含んでいる。また、局所体の整数環や大域体の整数環はほとんどGE_n的なので、新たなハッセ原理を持つ例を作ることもできた。 逆に、GE_n的にならないような環として、虚2次体の整数環で、nが2の場合がある。しかし、この場合は既に自己同型群が決定されているので、それを用いて一般および特殊線形群がハッセ原理を持つことを示すことができた。 また、私は今までの研究で、斜体に興味があったので、斜体上の線形群の場合について調べた。得られた結果は3次以上の一般線形群はハッセ原理を持つ。2次の一般線形群は斜体自身の情報群のハッセ原理に依存する。特殊線形群は、一般線形群の群構造に依存する。というものである。
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