ECM蛋白質の膜受容体への結合と情報伝達機構の分子基盤の解明
Project/Area Number |
05J09821
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安井 典久 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リーリン / ApoER2 / 結晶構造解析 / LDL受容体 / 電子顕微鏡 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
ECM蛋白質リーリンとその受容体(ApoER2)を対象に,細胞膜受容体を介したECM蛋白質による情報伝達機構の構造化学的基盤の解明に取り組んだ.まず相互作用における最小構造単位をリーリンについてはR5-6,ApoER2についてはLAIであるとそれぞれ決定した.リーリンのR5-6断片をマウス胎児ニューロンの初代培養に投与した結果,R5-6は受容体結合活性を有しているだけでなく,ニューロンに対しても作用する活性を持っていることが分かった. 一つリーリンリピートからなる断片(R3)について,X線結晶構造解析を行い,リーリンリピートの立体構造をはじめて明らかにすることができた.リーリンリピートは,サブリピートA-EGFモジュール-サブリピートBという並びの三つのサブドメインから構成されるが,予想に反してサブリピート同土が接触したコンパクトな球状の構造であることがわかった.さらに二つのリーリンリピートからなり,活性を有する断片であるR5-6についても結晶構造を明らかにすることに成功した.二つのリーリンリピートはタイトにパッキングしていた.これは電子顕微鏡で明らかにした四つのリーリンリピートからなる断片に見られるロッド状の構造ともよく一致した特徴である.得られた活性断片の構造情報を利用して,アラニンスキャニングを行い,活性発現に必須のアミノ酸残基(Lys2360およびLys2467)を同定することに成功した.リーリン受容体はLDL受容体ファミリーに属するタンパク質である.このファミリーのタンパク質はリガンド上のLysを共通の機構で認識することが近年明らかにされており,リーリンもまた共通の機構で受容体に認識されていることが示唆された.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)