透過型電子顕微鏡を用いた生体分子の高分解能無収差位相像観察
Project/Area Number |
05J09878
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野間口 恒典 Osaka University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 高分解能透過型電子顕微鏡 / 生体分子観察 / 無収差位相像観察 / 3次元フーリエフィルタリング法 / 電子線照射損傷 / 低電子線照射 / DNA |
Research Abstract |
本研究の目的は,高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)を用いて生体分子の高分解能観察を実現することである.本年度の主な成果は、以下の3点である. 1. 3次元フーリエフィルタリング処理システムの開発とシステムの機能拡張を行った.具体的には,3次元フーリエフィルタリング処理プロセスをインフォーカスの含まないスルー・フォーカス・シリーズからも試料下面波動場を取得できるように拡張し,またスルー・フォーカス・シリーズに含まれる試料ドリフトを補正するプロセスを新しく開発した. 2. 3次元フーリエフィルタリング法とSchiske's Wiener filtering法の異なる2つの波動場再構成法を実際に観察したDNA分子のスルー・フォーカス・シリーズおよびシミュレーションにより作製したスルー・フォーカス・シリーズに適応し,理論的には同じ結果を与える2つの波動場再構成法が異なる結果を与えることおよび,その要因の1つに実際の観察において避けることのできない試料ドリフトが挙げられることを明らかにした.そして3次元フーリエフィルタリング法が,試料ドリフトに対してある程度の耐性を持つことを明にした.この3次元フーリエフィルタリング法の特徴は,試料ドリフトなどを正確に見積もることが困難な低電子線照射条件下の観察において大きな利点である. 3. 熱伝導型冷却ホルダーを開発し,その特徴を評価した.具体的には,ノーマルホルダーと同程度の安定性を持つこと及びコンタミネーション付着抑制効果を持つことを明らかにした.また,開発した熱伝導型冷却ホルダーを用いてDNA分子の観察を行い,DNA分子の特徴的な構造と一致するコントラストを得ることに成功した.
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)