膜結合型プロスタグランジンE合成酵素の解析-癌の発生、進展、浸潤・転移への関与-
Project/Area Number |
05J10010
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
亀井 大輔 Showa University, 薬学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | プロスタグランジンE2 / PGE2合成酵素 / がん / 浸潤・転移 / 化学発がん / プロスタグランジンE_2 / プロスタグランジンE合成酵素 / 膜結合型プロスタグランジンE合成酵素 / プロスタグランジンE |
Research Abstract |
1.宿主側mPGES-1の癌の発生に着目した研究実績:mPGES-1の発癌への影響を検討する目的で、化学発がん剤azoxymethane(AOM)によるマウス発がんモデルを樹立し、mPGES-1遺伝子欠損(KO)マウスを用いて解析を行った。AOMは8週連続投与し、実験開始後24週における大腸癌の発生を比較検討した。その結果、mPGES-1KOマウス群では、野生型(WT)マウス群と比較して、大腸に発生する腫瘍の数(2mm以上)が、有意に抑制されることを見いだした。病理学的な解析の結果、WTマウス群では、大腸癌の陽性像が85.7%であるのに対し、mPGES-1 KOマウス群では、37.8%と顕著な発生率の低下が認められた。これらの結果は、宿主のmPGES-1が大腸癌の発生促進に寄与している可能性を強く示唆している。2.細胞側mPGES-1の癌の進展、浸潤・転移への関与に着目した研究実績:siRNA発現ベクターを用いて、mPGES-1発現抑制(KD)LLC細胞株を作製し、細胞-細胞外マトリックス(ECM)接着能を検討した。その結果、mPGES-1 KD細胞株では、対照細胞株と比較して、Fibronectinへの接着性の顕著な亢進が認められた。一方、Lamininへの接着は、両細胞群で違いは観察されなかった。なお、このECMへの接着性の亢進は、PGE2安定体(dmPGE2)の添加により、コントロールレベルまで抑制された。次に、細胞-細胞間接着能を検討したところ、mPGES-1KD細胞株では、対照細胞株と比較して、細胞-細胞間接着の有意な亢進が認められた。これらの結果は、mPGES-1発現抑制によるPGE2産生低下が、癌細胞の原発巣からの遊離を困難にし、癌細胞の転移能を抑制させるという新たなメカニズムの存在を示唆している。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Association of microsomal prostaglamdin E synthase 1 deficiency with impaired fracture healing, but not with bone loss or osteoarthritis, in mouse models of skeletal disorders.2007
Author(s)
Yamakawa K, Kamekura S, Kawamura N, Saegusa M, Kamei D, Murakami M, Kudo I, Uematsu S, Akira S, Chung UI, Nakamura K, Kawaguchi H.
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Journal Title
Arthritis Rheum. 58
Pages: 172-183
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Peer Reviewed
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