極域における大気エアロゾルおよび雲の相互作用に関する研究
Project/Area Number |
05J10027
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
矢吹 正教 National Institute of Polar Research, 研究教育系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | エアロゾル / 雲 / 気候 / 多波長ライダー / ミー散乱 / 極域 |
Research Abstract |
平成19年度は、前年度に行った昭和基地での多波長ライダーによる集中観測で得られたデータの解析を主に行った。4月〜9月にかけては、地上エアロゾル観測や、気球観測結果と、ライダー観測の結果との比較・考察を行い、データ解析方針を決定した。想定を大きく上回る約23000データを取得できたことから、計算には多大な時間を要した。本研究費で購入したワークステーション2台を用いて計算を行っているが、平成20年3月31日までに、全データの7割までしか解析が終了していない。現在までに本研究から分かったことは、次のとおりである。 (1)南極において雲が生成される際に必要となる凝結核(エアロゾル粒子)は、白夜期に比べて極夜期のほうが、2倍以上大きな粒子群で構成されている。 (2)極夜期に高度10〜12km付近にできる圏界面付近の雲は、対流圏と成層圏の物質交換を担っていることが示唆され、成層圏に発生するオゾンホールと密接な関係がある極成層圏雲(PSCs)が発達する際に必要となる、凝結核・水蒸気を供給している可能性がある。 これらのことを実測から証明した例は無く、今後のエアロゾル・雲の相互作用、および極成層圏雲の研究に関する新たな知見を提供できるものと考えられる。本科研費の研究期間は終了したが、引き続きデータの解析を進め、全データの整合性が取れた時点で、結果を雑誌に発表する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)