時空間を制御した新規生体分子不活性化法に関する研究
Project/Area Number |
05J11377
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
余郷 能紀 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 光増感剤 / 分子機能不活性化 / カルシウムイメージング / イノシトール / 光線力学療法 / レーザー分子機能不活性化法 |
Research Abstract |
光増感剤は光照射に伴い活性酸素種を生成する機能性分子であり、レーザー分子機能不活性化法(CALI)といった細胞生物学の分野だけでなく、腫瘍組織特異的に酸化ストレスを負荷するphotodynamic therapy(PDT)といった医療現場でも幅広く用いられている。しかし、実際に医療や細胞生物学の分野においては、光増感剤は既存の化合物を使う場合がほとんどであり、そのため期待する酸化ストレス以外の非特異的な障害が大きくなる等の問題点を抱えたまま使われるのが現状である。そこで、特定の条件を認識し光増感能が変化するスイッチ機能を有する新規光増感剤の開発を行うことを計画した。まず、溶媒極性の変化により蛍光量子収率の変化するBODIPY誘導体に着目し、これらにヨウ素原子を導入し光増感剤へ展開した環境感受性光増感剤(Environmental Sensitive Photosensitizers、ESPer類)を開発した。次に、ESPer類の光照射に伴う^1O_2生成効率(φ_Δ)をジフェニルイソベンゾフラン法で評価した。その結果、ESPer類のφ_Δは高極性溶媒では抑制され、低極性溶媒で大きくなることが明らかになった。次に、ESPer類をCALIに適用した。標的分子としては、リガンド結合部位近傍に疎水性ポケットが存在することが示唆されているイノシトール三リン酸受容体(IP_3R)を選択した。ESPer類の結合したIP_3Rリガンド(ESPer d-IP_3)を新規にデザイン・合成し、培養B細胞に適用した。その結果、ESPer d-IP_3は光照射に伴い細胞質において^1O_2を生成せず、非特異的障害が抑制された状態で、顕著な受容体活性の低下を誘導することができることをCa^<2+>イメージングを用いることで実験的に証明することに成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
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