Project/Area Number |
05J11525
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鬼塚 年弘 東京大学, 海洋研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | トコブシ / 繁殖生態 / 初期生態 |
Research Abstract |
相模湾長井沿岸において、周年にわたりトコブシ成貝雌雄を採集し、生殖腺指数と肥満度の測定および卵巣の組織学的観察を行った。その結果、長井沿岸では4月に成熟を開始し、6〜10月に産卵が可能となると考えられた。また、冬季(1〜3月)は、全ての個体で生殖腺指数が低く、肥満度が高かったことから産卵の休止期と考えられた。産卵により成熟した卵母細胞群が放出された後、1ヶ月程度で次の卵母細胞群が産卵可能な成熟段階に達すると考えられた。 調査期間中、着底初期稚貝はいずれも台風の通過直後にのみ採集され、台風通過直後には成貝の生殖腺指数が減少していた。トコブシの産卵・放精は、台風の通過もしくはそれにより生じた時化によってのみ誘発されると考えられる。 前年度の結果から、時化の際に強い流れが生じていた場所では、移動や横転により転石表面が著しく磨耗しており、初期稚貝期の死亡率も高かった。そのため、流れによる基質からの剥離や転石横転による死亡は初期稚貝の重大な減耗要因と考えられる。トコブシが受精を成功させるためには産卵・放精を同期させる台風の通過が不可欠と考えられるが、生まれた後にはある程度長期間にわたり静穏な海況が続くことが生残率を高めると推察される。着底後1ヶ月間の平均成長速度は、高水温を経験した産卵期前半に着底したコホートほど高かったことから、成長速度は主に水温により規定されたと考えられた。台風の通過時期は、その後のトコブシの成長・生残に影響を与えることにより新規加入量を変動させる重大な要因と考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)