Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本年度は,本研究のまとめとしてヒューマノイドロボットのような複雑な系を扱うための枠組として,身体力学を構造化し,それをロボットの運動スキルとして,構成する方法を提案した.この運動スキル構成の手がかりとして,人型物体の抱えあげ運動を計測し,その結果から同じ運動目的に対して定性的に異なる二つの戦略が見られ,これが身体への負荷に大きくかかわっていることを発見した.これは複数のパスを持つ構造を利用して人間が運動生成をしている根拠だと考えられる.この人間の運動計測の結果から,運動スキルの本質は身体力学構造の大域的な取り扱いにあると考えた.身体力学構造の大域的な取り扱いのためには,力学上の注目点Node(ノード)と,Node間の遷移を扱うArc(アーク)からなる構造を作ることが有効である.Nodeの設定法については探索的に探す方法,人間の運動の観察から決める方法を示し,Arcについては解析的な方法と探索的な方法両方を使うことで,効率的に構成することができる,このNodeとArcによって作られた身体力学構造を利用することで,状況に応じた様々な運動のパスを選ぶことができる.さらにこれをヒューマノイドロボットの実装例として、床面上の運動を対象にして,いくつかのNodeをあらかじめ与え,それらの遷移運動を解析的な方法と探索的な方法で調べ,力学構造を獲得した例を示した.ここでは中間Nodeなしでは,到達運動が獲得困難なNode間の運動も中間Nodeを用いた構造として扱っていることで,運動を獲得することができ,これは本研究のアプローチが有効であったことを示す.
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