大規模分子系の励起状態に対するスケーラブルな定量的電子相関理論の開発
Project/Area Number |
05J11896
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
倉重 佑輝 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 分子軌道法 / 有限要素法 / 実空間法 / クーロン積分 / ハートリーポテンシャル / 励起状態計算 / 密度汎関数法 / 光機能性材料 / 平面波基底 / リニアスケーリング |
Research Abstract |
光機能性分子は化学的手法による光学特性の自由な制御が可能であり、分子レベルの設計が可能なナノ分子デバイス材料として期待される。光機能性分子の機能は特定の励起状態を経由し発現するため、励起状態のエネルギー準位、電荷分布、スピン状態等がその機能を決定づける。それゆえ光機能性分子の機構解明には定量的な励起状態計算法が必須となるが同時に、光機能性分子の計算では数百原子系対象とするため、大規模系にも対応できる方法でなければならない。現在、大規模分子の励起状態計算に最も現実的な方法は時間依存密度汎関数法である。この方法において最も計算時間を要する部分の一つはクーロン積分でありその計算量は系のガウス基底関数の総数N対してO(N4¬¬)にスケールし増加する。よって原子数を10倍に増やすと計算量は10,000倍にもなってしまうため現在計算可能な原子数は頭打ちとなっており、分子の大きさにそのまま比例するようなスケーリングの低い新たなクーロン積分法の開発が不可欠である。以上の背景から本年度は、昨年度中に開発したガウス型関数と有限要素の混合補助基底を用いてクーロン場を表現し、クーロン行列を高速に計算する新たな方法Gaussian and finite-element Coulomb(GFC)法の改良と、GFC法を用いた核座標エネルギー勾配計算の開発を行った。核座標エネルギー勾配計算は反応経路探索を行う上で不可欠な情報であり、大規模分子系に適用可能なGFC法を用いたエネルギー勾配の計算により、例えば生体分子の反応経路探索を行うことが可能になった.
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)