弱い結合を持つ分子系に対する高速な第一原理分子動力学法の開発と応用
Project/Area Number |
05J11900
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 健 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 分子間相互作用 / 大規模分子 / 密度汎関数理論 / 分子間力 / 大規模分子系 / 密度汎関数法 / van der Waals結合 / 水素結合 |
Research Abstract |
計算機性能の目覚ましい進歩を背景に、電子状態理論の対象はより大規模かつ複雑な分子系へと広がりを見せている。GaussianやGAMESSに代表される効率的な電子状態計算プログラムが入手可能となり、電子状態理論は高性能な分析装置としての地位を築きつつある。現存最もよく用いられている分子理論は、密度汎関数理論(DFT)である。DFTが実験化学者にも受け入れられたのは、概念的簡潔さと、計算の容易さによる。波動関数埋論(WFT)と比較して、計算のコスト/精度の比が格段に小さいのが特徴である.現存、大規模分子系を半定量的に扱う方法としてはDFTが最有力である. しかし、DFTは理論的に解決すべき多くの問題を抱えている。Van der Waals結合の記述の悪さや、反応障壁の過小評価である。課題はいかにしてより良い交換・相関汎関数表現を得るかにある。 このよな背景に基づき、私たちは、水素結合やVan der Waals結合などの弱い相互作用を定量的に記述するDFTの開発を行ってきた。弱い相互作用を記述するには、長距離の交換相互作用と分散力を取り込まねばならない。具体的には、二電子演算子のEwald分割に基づくLC法【J. Chem. Phys., 115, 3540 (2002)】と、Anderssonらによるポテンシャル【Phys. Rev. Lett., 76, 102 (1996)】を取り入れたLC+vdW法を開発し、van der Waals結合の定量的記述に成功した。DFTおけるプレークスルーである。さらに様々な物理的起源を持つ分子間相互作用をバランスよく高精度に記述することを示し、大規模分子の高精度計算への道を拓いた。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)