Project/Area Number |
05J12056
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋本 千央 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Y染色体 / 脱メチル化酵素 / 男性ホルモン / 核内受容体 / 転写 / BAC / ヒストンシャペロン |
Research Abstract |
今年度はY染色体遺伝子TSPYおよびSMCYについて解析を行った。 まず精巣胚細胞腫瘍NEC8細胞においてアンドロゲンによる細胞増殖充進およびTSPYによる増殖抑制を見いだした。続いてヒト精巣胚細胞腫瘍症例の組織検体を用いてTSPYおよびARの発現量解析を行った結果、ARはセミノーマに対し悪性度の高い非セミノーマ群において高発現を示した。一方TSPYの発現量が逆に非セミノーマ群で低く、セミノーマにおいて高いことが示された。これら二者の発現の逆相関の結果から、AR/TSPY比は精巣腫瘍増悪速度の目安として捉えられる可能性が示され、精巣腫瘍組織における予後マーカーとして臨床応用できる可能性を示した。 続いてヒトおよびマウスY染色体精子形成責任領域に保存されるSMCY遺伝子の分子機能解析を行った。具体的には、まずヒト精巣胚細胞腫瘍由来NEC8細胞株NEC8細胞株においてSMCYがH3K4脱メチル化酵素活性を有する事を確認した上で、生化学的手法により精巣特異的なSMCYの機能的相互作用因子の取得を試みた。NEC8細胞より調製した核抽出液に対し、リコンビナントFLAGタグ融合SMCY全長タンパク質をベイトとしてアフィニティー精製を行い、TOF-MS解析によって、精子形成に必須である減数分裂特異的タンパク質MSH5を複合体構成因子として取得した。マウス精巣における両者の発現を共焦点蛍光顕微鏡で観察した結果、MSH5は初期レプトテン期の細胞では凝集DNAとの共局在を示さず、SMCYの発現するレプトテン/ザイゴテン期の細胞において、凝集したDNA上でのSMCYとの共局在が観察された。さらに、連続切片を用いた免疫組織化学解析により、SMCYおよびMSH5が共発現するレプトテン/ザイゴテン期の細胞において、強いジ、トリメチル化H3K4と弱いモノメチル化H3K4が観察された。以上の結果から、ヒストン脱メチル化酵素として知られるJmjドメインを有するSMCYが減数分裂制御因子MSH5との相互作用を示し、減数分裂前期の精母細胞においてヒストンH3K4の脱メチル化を介してDNA凝集に作用する可能性を示した。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)