神経シナプス小胞機能におけるリン脂質リモデリングの意義の解明
Project/Area Number |
05J12105
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原 直子 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 線虫 / アシルトランスフェラーゼ / 神経機能 / リン脂質 |
Research Abstract |
生体膜の主要構成成分であるリン脂質や中性脂質であるトリアシルグリセロールの合成過程には、アシルトランスフェラーゼと呼ばれる脂肪酸転移酵素が関与している。アミノ酸配列の相同性から、既知のアシルトランスフェラーゼに高く保存されたコンセンサス配列を持つ分子が多数存在することがわかっているが(アシルトランスフェラーゼファミリー)、その生物学的意義に関しては不明な点が多い。本研究ではアシルトランスフェラーゼファミリーの中で、互いに高い相同性を示すacl-4、acl-5に着目し、それらの分子が関与する脂質代謝の同定および生理機能の解析を行った。本年度は、acl-4、acl-5がリン脂質およびトリアシルグリセロールの合成過程における初発酵素であるグリセロール3-リン酸アシルトランスフェラーゼGPATであること、また、それらの分子が協調的に機能してトリアシルグリセロール合成量の規定に関わることを見いだした。昨年度までに明らかにしたように、高度不飽和脂肪酸欠乏条件下において、神経に発現するacl-4遺伝子の欠損により神経形態の異常および神経伝達機能の低下を生じており、本酵素が神経機能に関与する可能性が示唆されている。神経の形態形成時や神経伝達機構においては、様々な脂質代謝酵素や脂質結合タンパク質等が関与することが報告されているが、これまでリン脂質やトリアシルグリセロールのde nove合成過程に関わる酵素の神経機能への関与はわかっていなかった。高度不飽和脂肪酸欠乏状態では、残存している不飽和度の低い脂肪酸を含有する脂質が神経機能を相補していると考えられるが、それに加えて神経細胞におけるGPAT活性が減少すると、必要部位への脂質供給が不足し、神経機能に異常を来していることが予想される。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)