Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost : ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006 : ¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
Fiscal Year 2005 : ¥900,000 (Direct Cost : ¥900,000)
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Research Abstract |
本研究課題は,利用者の利用形態や身体条件と都市の諸機能を勘案し,都市の実状に近しい条件を付加した上で,利用者・居住者による都市の利用しやすさ,アクセシビリティを定量化する指標を開発し,グラフあるいは地図によって都市空間に内在するアクセシビリティを表現しつつ,最も「便利な」都市空間のモデルを構築することにある. 本研究では,人々が地形による上り坂や下り坂,階段などの起伏のある地域で生活する場合,それらの起伏が徒歩による生活の抵抗となっていることに着目した.特に高齢者にとっては,起伏による抵抗を受けやすい.新規の都市を計画する場合,または現在の都市を再構築する場合,さらに公共施設配置や都市の諸機能配置を考える時,これらの抵抗を考慮することは,都市計画上非常に重要なことである.年齢階級ごとの身体能力を指標化すること,また上記の抵抗を指標化すること,さらにこれらの指標を用いて「便利な」都市空間モデルを提示することで,これからの都市計画に非常に有用な知見を得られると考えた. 本年度は,昨年度行ったアンケート調査結果の詳細な分析と理論モデルの実証,理論モデルから実際の都市計画に利用できる都市再構築手法の開発を行った.実施した研究の概要は以下の通り. 1.移動目的先別の移動行動への指標の適用 傾斜路や階段を上り下りする場合の消費カロリーから抵抗を代謝的換算距離として理論化した指標を用いて,都市空間での,買い物,食事,公共施設利用,中心市街地利用の行動を,徒歩行動に着目して分析した. 2.高齢者に着目した地域居住者の人口予測と都市再構築手法の例示 徒歩行動の再現性を確認した代謝的換算距離指標を用いて,これからの近い将来に激増が予測される高齢者に着目し,居住者の徒歩による移動行動を最適にする都市再構築手法を例示した.
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