CP対称性の破れの起源と中性子の電気双極子モーメント
Project/Area Number |
06220101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
松田 正久 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30111868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若泉 誠一 徳島大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90033886)
小出 義夫 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (40046206)
林 武美 皇学館大学, 文学部, 教授 (50033832)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | CP対称性 / ヒグス粒子 / 超対称性 / CP対称性の破れ / 電気双極子モーメント / multi-Higgs model / ヒグス質量 / 中性子の電気双極子モーメント |
Research Abstract |
これまで、ヒグス2重項が2個存在する場合について、新ワインバーグ機構による中性ヒグス粒子のCP対称性の破れへの寄与について詳細な分析を行ってきた。その結果、ヒグス粒子の質量差が小さい場合(典型的には50GeV以下)に限って、実験結果と矛盾しないことがわかった。この成果は、1994年7月にイギリス・グラスゴ-で開催された「第27回高エネルギー物理学国際会議」(松田が報告)、またフランス・モリペリエで開催された「QCD94国際会議」(谷本が報告)で報告された。更に、最大限CP対称性が破れる場合について、中性子及び電子の電子双極子モーメントへの寄与について解析し、二つの論文としてまとめ、Physics Letters Bに掲載および掲載予定である。 標準模型の次にくるものとして考えられている最小超対称模型にゲージ一重項のヒグス粒子を加えた模型であからさまにCP-対称性が破れる場合の、中性子及び電子の電気双極子モーメントへの寄与について解析しており、現在論文にまとめている。また、自発的に破れる場合についても検討中である。 特にMulti-Higgsモデルでの中性ヒグス粒子によるCP対称性の破れについての分析が、CP対称性の破れの起源を探る上で、きわめて重要な位置を占めており、K-中間子系やB-中間子系におけるCP対称性の破れと電気双極子モーメントの大きさと関連させて、テーマを分担して研究を進めている。中性子の電気双極子モーメントを求める場合には、ハドロンレベルの行列要素の評価が不可欠であるが、信頼に足る方法を、他の物理量を分析することにより決定することも今後の課題の一つと考えている。 これらの成果は、B-中間子系やK-中間子系に関するCP対称性の破れや質量の起源に関する我々の研究を基礎になされたものであり、この間、これらの課題についても各々論文として発表してきた。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)