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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
類天疱瘡病変部浸潤細胞の解析:病変部で認められるIgE陽性細胞,FcεRI陽性細胞およびFcεRII/CD23陽性細胞の解析をおこなった.本症病変部皮膚凍結切片(n=10),alkaline phosphatase-antialkaline phosphatase(APAAP)法および種々の抗体を用いた.対象は健常人皮膚(n=3)とアトピー性皮膚炎病変部皮膚(n=7)を用いた.現在までに以下の結果がえられている。 1)表皮中のIgE陽性ランゲルハンス細胞はアトピー性皮膚炎病変部では認められるが,類天疱瘡病変部では認められない.この分布の違いは明瞭であり,両疾患におけるランゲルハンス細胞の関与の有無を反映した現象と考える. 2)上記のIgE陽性ランゲルハンス細胞は,FcεRIを介してIgEと結合している可能性が高い.これは,FcεRI陽性細胞およびFcεRII/CD23陽性細胞を解析した結果得られた.すなわち,FCεRI陽性細胞はAD病変部表皮に多数認めるのに対し,BP病変部表皮にはほとんど認めない.一方,FcεRII/CD23陽性細胞は両疾患とも病変部表皮には認めないからである. 3)CD14陽性マクロファージはAD病変部ではほとんど認めないのに対し,BP病変部真皮中に多数認められる.この分布の違いは明瞭であり,両疾患におけるCD14陽性細胞の関与の多寡を反映した現象と考える. 4)類天疱瘡病変部には多数のIgE陽性細胞,FcεRI陽性細胞およびFcεRII/CD23陽性を認めるが,それらは真皮中に存在する.これら細胞の詳細を現在解析中である.
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