NIDDM発症予防における運動・食事療法の役割(自然発症モデルラットを用いて)
Project/Area Number |
06671035
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
島 健二 徳島大学, 医学部, 教授 (90028407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 壽昭 徳島大学, 医学部, 講師 (80154128)
水野 昭 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (80219641)
野間 喜彦 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (10218349)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | OLETF / インスリン抵抗性 / NIDDM / 腹腔内脂肪 / 肥満 / ラ氏島 / 視床下部破壤 / カフェテリア食 |
Research Abstract |
雄性OLETFラットは自由摂食下で飼育した場合、24週齢でほぼ100%糖尿病となった。一方、同系ラットを車輪式自発運動ケージで飼育した場合、24週齢での糖尿病発症は皆無であった。この際、ラットは平均5km/日運動した。両群間に認められた顕著な身体的相異は、体重、腹腔内脂肪量が、運動群で減少していた。一方、生化学的変化として、インスリン感受性の亢進、血中インスリン反応の正常化が運動群において認められた。また、組織学的に非運動群に認められた、ラ氏島の肥大、線維増殖は運動により解消した。 70%に摂飼量を制限した場合、運動とほぼ類似の結果となった。即ち、体重、腹腔内脂肪量の低下、インスリン抵抗性の解消、ラ氏島の肥大、線維増殖の軽減、糖尿病発症の抑制。また、この際、筋glut4の細胞膜分画へのtranslocationの亢進の傾向が認められた。これらの成績より運動、食餌制限とも、肥満の解消、インスリン感受性の亢進を介し、糖尿病発症を防止し得たと結論し得る。 一方、通常飼育では糖尿病を発症しない雌性OLETF、正常対照LETOラットを、カフェテリア食、あるいは視床下部破壤で肥満させた場合、両者は共に雄性OLETFラット体重にまで肥満したにもかかわらず、両群間での糖尿病発症率に差を生じた。即ち、雌性OLETFでは全個体糖尿病になったがLETOではごく低率であった。インスリン抵抗性も異なり、前者は抵抗性になったが、後者は肥満しても抵抗性は亢進しなかった。前者には催糖尿病遺伝子のひとつODB-1が存在するが、後者には存在しない。過食、肥満はII型糖尿病の発症にとって必要要因であるが、それのみでは十分要因でなく、遺伝素因と複合して始めて糖尿病を惹起すると結論し得る。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)