消化器癌患者における免疫応答不全とT細胞抗原受容体/CD3複合体の異常の解析
Project/Area Number |
06671245
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
軍司 祥雄 千葉大学, 医学部, 助手 (60241957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 隆 千葉大学, 医学部, 教授 (50205655)
磯野 可一 千葉大学, 医学部, 教授 (70009489)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | T cell receptor / CD3ζ chain / Abnormal Assembly / Immunosuppression |
Research Abstract |
担癌マウスの脾細胞ではそのT細胞リセプター/CD3複合体(TCR/CD3 complex)のうちζ鎖が欠損し、IgEの高親和性リセプターであるFcεRIγ鎖がζ鎖に置き代わってTCR/CD3 complexを形成していることを示唆する実験結果が報告され、我々はこのとこが癌患者の末梢血リンパ球のT細胞でおきているのかを検索した。担癌患者の末梢血リンパ球を0.5% digitoninでlysisしmonoclonal anti-CD3ε Abで免疫沈降する。さらに2次元SDS-PAGEでTCR/CD3 complexの構造を解析した。1.これら55症例68回の分析では正常人と同じ構造を示したもの24回、ζ鎖の発現が減弱したもの21回、完全に消失したもの24回であり約1/3の検索で完全に消失を示した。この時、特に癌の種類によるζ鎖の発現変異は認めなかった。TNM classificationによる癌の進行状況との関係をみるとstageが進行するに従いζ鎖の発現の減弱、および消失する頻度が増強した。特に再発症例では17症例の検査中、発現の減弱は6例、消失は10例に見られた。癌患者のTCR/CD3 complexの構造をグループにわけてみると(1)正常なタイプ、(2)抗CD3ε抗体でζ鎖の発現が見られないが抗ζ鎖抗体での免疫沈降でζ鎖の発現がみられるタイプ(3)抗CD3ε抗体、抗ζ鎖抗体でもまったく発現の認められないタイプ、(4)またマウスの結果と同様にζ鎖の発現がみられずFcεRIγ鎖がζ鎖に置き代わっていると思われるようなタイプに分類できた。さらにζ鎖の発現の推移をみた症例では癌の進行が進むにつれて発現の減弱、消失が認められ、また治療に反応して発現が回復した症例も経験しζ鎖の発現消失は可逆的である可能性が示唆された。癌抗原が担癌患者のT細胞上に提示されたとしてもTCR/CD3 complexの構造異常がその後のT細胞内のシグナル伝達を阻んでいる可能性があり、担癌患者の免疫応答不全の原因となっている可能性が示唆された。この原因の解明をさらに進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
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