Project/Area Number |
06672079
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
矢尾 和彦 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (90067041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神原 修 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20067169)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1994: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | コンポジットレジン / 歯の磨耗 / レジンの耐摩耗性 |
Research Abstract |
乳歯修復用に試作したレジン(A)と現在一般的に使用されている高密度型レジン(CHARISMA:B, HERCULITE:C, Z-100:D)についてレジンの摩耗量と縁端部破折量および、これらのレジンによって生じるエナメル質の磨耗量を比較検討した。 1.磨耗と縁端破折:縁端角度が60度となるようにレジンを填入した試料で、ODU型磨耗試験機を用いて研磨材として直径4mmのアルミナ粒子を使い、毎秒2往復の速さで10万回の磨耗試験を行った。その結果、磨耗量はA>B>C>Dとなり、終端破折量は逆にA<B<C=Dとなった。 2.レジンに対合するエナメル質の磨耗:即時重合レジンに包埋し、鏡面研磨したウシの歯のエナメル質に対して半球形のレジン重合体を1200g/cm^2で圧接し、700r/minの条件で3分間回転させて歯質の磨耗量を測定した。その結果、歯質の磨耗量は、D>B=A>Cであった。このときのレジン体の磨耗量は、A>D>B=Cであった。 3.磨耗面の観察:歯質の磨耗試験に用いたレジン体の表面をSEMによって観察した。その結果、BとCの表面は滑沢であったのに対して、Dは軽度の粗雑面を呈し、強拡大像ではフィラーの突出ならびに脱落が散見された。これに対してAは、マイクロフィラーが配合されたレジン中に10-15μmのバリウムガラスフィラーが僅かに挺出した状態で、その表面は滑沢な研磨面となっていた。 以上の結果から試作したレジンは、永久歯用に開発されたレジンよりも耐摩耗性が低いが、対合歯の磨滅量は永久歯用レジンの同程度であことが分かった。今後、乳歯の生理的磨耗を実験的に測定し、これに合わせて耐摩耗性を調整することによって、乳歯の特性に適応した修復材の開発が可能であると考える。
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