Project/Area Number |
06740478
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 一彦 名古屋大学, 理学部, 助手 (90202093)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 実用的エポキシ化 / 有機ヘテロポリ酸 / アミノホスホン酸 / 過酸化水素水 / 二相系 / 相間移動触媒 |
Research Abstract |
申請者は、ホスホン酸誘導体とタングステン酸および過酸化水素水から特殊な手法によって新規な有機ヘテロポリ酸過酸化物の合成に成功した。この種の化合物は申請者によってはじめて単離合成されたものである。この化合物の4級アンモニウム塩を用いてトルエンおよび過酸化水素水の二相系によるオレフィンのエポキシ化反応を行ったところ、従来から高い活性が知られているタングステン酸やリンタングステン酸触媒よりもさらに高い触媒活性を示すことを見い出した。なかでも側鎖にアミノ基を有する化合物が最も高い触媒活性を示すことを明らかにした。アミノ基の置換位置による触媒活性の変化を調べたところ、a-アミノホスホン酸を用いた場合だけが高い活性を示した。不斉エポキシ化反応に関しては、現在までのところ満足の行く結果は得られていない。今後種々の光学活性α-アミノホスホン酸を合成して検討を行う予定である。 申請者はオレフィンの実用的エポキシ化反応の開発に成功した。申請者が見い出した反応はハロゲンを含む溶媒を用いなくともほぼ100%の収率で進行し、環境問題の観点からも理想的である。10グラム以上のオレフィンに対しても1%の触媒存在下、収率95%以上で対応するエポキシドを単離することができる。本反応は大量合成にも適応することができ、1モルのオレフィンをわずか500円たらずで酸化できる。
|