コリメーションスパッタ法における成膜過程の理論的研究
Project/Area Number |
06750161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長谷川 学 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (10212143)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 希薄気体 / 数値解析 / 電子工学 / スパッタリング / 薄膜 / ステップカバレジ / コリメーションスパッタ法 |
Research Abstract |
研究実施計画に従い、軸対称形のコリメーションスパッタ装置のモデルを用いて数値シミュレーションを行い、コリメータの厚さ、コリメータへのスパッタ原子の付着確率、コリメータの位置、及びチャンバー内の放電ガス圧力が、薄膜の均一性、ウェハ上のホールへのカバレジに及ぼす影響を調べた。解析には、筆者の所属する研究グループですでに提案されている手法を用い、またコリメータについては確率モデルを導入して解析を簡単化した。ここでは以下の知見を得た。(1)コリメータの厚みが増すと膜の成長速度は著しく低下するが、均一性はウェハ中心から向上し、カバレジ率のウェハ上の位置に対する依存性も弱まる。また、ホール底面のカバレジ率は顕著に向上するが、側壁面へのそれは悪化してその差は著しく拡大する。(2)コリメータへのスパッタ原子の付着確率の減少は膜成長を速めるが、一方で原子の指向性を弱める働きをするので、ホール底面のカバレジ率は悪化する。なお、付着確率が大きいときにはウェハ端を除いて膜の均一性が維持される。(3)放電ガス圧力の増加はスパッタ原子の拡散を促し、コリメータに期待される効果を弱める働きをするが、一方でこのことは、膜圧分布の不均一性の偏りをなくし、カバレジ率のウェハ上の位置依存性を小さくする。また適当な圧力値で、側面、底面間のバランスの良いカバレジを得ることができる。(4)コリメータをウェハに近づけると、膜の成長速度は若干低下するもののさほど変化しないが、ホール底面のカバレジ率は向上し、ウェハ上の位置依存性は小さくなる。 なお、パタ-ニングの問題に関する解析が、筆者の所属する研究グループで本研究と平行して行われており、本研究で用いたコリメータの確率モデルの適用可能条件についても明らかになりつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)