Project/Area Number |
06750348
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 昌文 名古屋大学, 工学部, 助手 (10232472)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | SFM / AFM / 表面形状 / 電位分布 / 分光特性 |
Research Abstract |
本研究では、まず、安定して表面近傍の高い引力勾配領域で接近走査するために、走査法にホッピング走査法という方法を適用した.この方法は、引力勾配を検出しながら、探針をサンプル表面に近づけ、引力勾配が設定値より大きくなった時点で探針位置を記憶する.次に探針がサンプルとぶつからない様に十分、探針を遠ざけ次の測定点に移動し、同様な操作を続ける.これらの操作を従来法とは異なるソフトウエアサーボにより実現した.この方法は、引力勾配を検出するロックインアンプとコンピュータの処理速度で全体の走査速度が律速されるため、高速なロックインアンプを購入するなどして、1点の測定が約0.1秒程度となり、ドリフトなどが問題にならない程度の高速化が実現された. この方法に引力勾配から表面電位分布測定する方法を適用することで、従来引力から表面電位分布を測定する方法に比べて、分解能が向上し、表面の凹凸変化が数百nm程度の急峻な勾配を持ち、導体、絶縁体部分を持つサンプルに対しても約20〜30nmの分解能で安定して像が得られるようになった(従来法の分解能数百nm). 次にサンプルホルダをプリズムに厚さ100nm抵抗数ΩのITO薄膜電極をコートしたものを使い、サンプルホルダ裏面から照射する分光特性測定用光源として10mW830nm発振域の半導体レーザーを用いた.探針で散乱されるエバネッセント光の検出を試み、これにより探針とサンプル間距離により散乱光強度が変化することは確認できたが、像として得られるほどの感度が得られなかった.これはレーザーのパワーと検出系の感度が十分でなかったことが原因であると考えられる. 以上、装置としては目的とした電位分布、表面形状と同時に分光特性を測定できる可能性を十分に確認でき、今後の研究に非常に有効な装置、及びデータが得られた.今後さらに光学系の改良を行えば、分光特性を明瞭に測定できると考えられる.
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