Project/Area Number |
06750672
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
太田 丈児 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60233128)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 破壊 / 転位 / NaCl型結晶 / X線トポグラフィー / 放射光 |
Research Abstract |
き裂と転位は強い相互作用がある。例えば、NaCl型イオン結晶ではき裂の進展を促進するような転位の生成の可能性が、小泉らによって指摘されている。このような転位とき裂の相互作用を調べるためには、応力条件を明らかにして、き裂先端近傍から生成する転位を直接、観察することが必要である。放射光を用いたX線トポグラフィーは、X線の透過方向に、厚さ数mmの結晶を用いることができるため、応力条件を明確にして亀裂先端近傍の転位を観察できる可能性がある。そこで、高エネルギー物理学研究所のBL-3Cに設置されているゴニオメーターに、応力を測定しながらモードIの破壊を進行させることができるようなジグを作製した。それを用いて、NaCl型構造をもつMgOおよびLiF単結晶に(100)面に予き裂を導入して、ダブルカンチレバ-型に加工し、モードIの破壊が進行するような応力を徐々に加えながらき裂先端近傍のセクシショントポグラフを原子核乾板に撮影した。原子核乾板上に撮影された、異なった回析ベクトルをもつスポットを光学顕微鏡で拡大してき裂近傍の転位を観察した。き裂が進展し始める応力以下でも転位の生成が観察さた。き裂近傍では、その転位密度は非常に高く、個々の転位を分離して観察できないために、転位の性質は決定できなかった。しかし、強力な放射光の特長を利用して、連続断層撮影を行うことができ、き裂先端の転位の3次元の分布が求められた。転位はき裂から0.5mm程度の距離の範囲に集中していることが明らかになった。
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