Project/Area Number |
06760151
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松下 幸司 京都大学, 農学部, 助教授 (90199787)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 屋久島 / 縄文杉 / 登山道 / 離島 / 観光 / 国有林 |
Research Abstract |
屋久島においては林業生産活動の低下と対照的に縄文杉登山に代表される観光の伸びには著しいものがある。入島者数の動向は3期に分けられる。第1期は1974年までの直線的増加期で69年の4.7万人が74年には11.7万人となった。第2期は74年から88年までで、この間は10〜12万人で上下していた。第3期は1989年以降の増加期で、特に88年から92年にかけて倍増した。91年以降は20万人以上の水準である。この増加分の多くは船舶による入島で、高速船の就航、フェリーの新造船が増加に寄与している。屋久島は従来から一定数の登山者が訪問する山岳地であったが、80年代後半のリゾートブームに縄文杉の存在、そして世界遺産条約登録に伴うマスコミ報道などにより急速に関心を集める一方で、観光業界の対応と先に述べた高速船の投入が重なり入島者の急増を招いた。 入島者の増加により登山道の利用者も増加している。役場及び警察署にて保管されていた登山届を集計した結果、代表者な登山ルートを幾つか見い出したがいずれも縄文杉周辺を含んでいることがわかった。また、島内では屋久杉自然館をはじめ、観光客を対象とする諸施設の建設が進んでいるほか、比較的規模の大きなホテル建設も見られる、入島者の急増により、林野庁所管国有林(熊本営林局上屋久営林署・下屋久営林署)である山岳部において様々な問題点が発生し、対策がとられている。1994年7月に屋久島山岳部利用対策協議会が設置され、増大する入り込み客のマナーの問題等による自然環境への保全対策等が協議されるようになった。これは屋久島において関係諸機関が共同で森林観光対策を協議、相互に補完しつつ実施しようというものであり、重要である。
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