レクチン組織化学を用いたヒト痛覚伝導無髄線維(C線維)の識別と超微形態に関する解剖学的病理学的検討
Project/Area Number |
06770442
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 潤 東京大学, 医学部(病), 教務職員 (40260492)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Ulex europaeus aggulutinin UEA-1 レクチン / 腓腹神経 / 無髄線維 / 超微形態 |
Research Abstract |
目的:Ulex europaeus aggulutinin (UEA-1)レクチンを生検腓腹神経内の求心性無髄線維のマーカーとして用い、各種末梢神経障害の診断および評価のための臨床応用をする目的で、本年度の研究では生検腓腹神経内UEA-1陽性無髄線維の正常像に関し、脱エボン法を用いて検討した。材料:正常範囲内の形態を示した腓腹神経5例について検討した。染色方法:エボン包埋ブロックから連続した1μmの準超薄切片と超薄切片とを作製した。準超薄切片はNaOH飽和メタノール溶液で脱エボンし、ビオチンUEA-1 lectin(1:50)にて染色し、ABC法にてDABを基質として発色させた。連続した超薄切片は電子染色をおこない、電顕にて超微形態の観察をおこなった。結果:UEA-1の染色性は、無髄線維の一部に一致し染色性を認め、やや径が大きく軸索内のneurofilamentの密度がやや高い線維であることが多かった。計測検討では、UEA-1陽性無髄線維の径の分布は、全体の無髄線維の径の分布のなかで、やや大径側にかたよって存在し、UEA-1陽性線維の割合は、CASE1(16歳):16.3%、CASE2(20歳):20.8%、CASE3(44歳):20.9%、CASE4(55歳):21.7%、CASE5(77歳):16.2%であった。考察:今回の検討で、はじめて正常の腓腹神経におけるUEA-1の染色性について超微形態的に観察した。本研究ではじめて求心性の無髄線維を染め分けえた。若年から高年齢にかけてさまざまな年齢のコントロールについてをとり検討し、正常腓腹神経内のUEA-1陽性無髄線維に関する正常データーを得た。今後、各種の疾患例において検討するとき重要な基礎データとなると考えた。
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Report
(1 results)
Research Products
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