Project/Area Number |
06770533
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
杉町 勝 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室長 (40250261)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 脈波伝搬速度 / 心室エラスタンス / 摘出交叉潅流心 / 心周期 / 心収縮性 / 前負荷 |
Research Abstract |
左心室容積の正確な測定や負荷条件を大きく変える必要のない全く新しい心室エラスタンスの測定法として心室内脈波伝搬速度を用いる方法が可能であるかどうかを動物実験で調べた。心室エラスタンスが正確に評価でき脈波伝搬速度による推定との比較対照ができるイヌ摘出交叉血液潅流心で等容収縮下で実験した。心室基部より小容積パルスを導入しこれによる左心室圧の変化を左心室内に挿入したカテ先血圧計の2ヶ所のセンサーで測定した。心室内脈波伝搬速度は両センサー間の左室圧変化の立ち上がり時間差とセンサー間距離(既知)から求めた。パルス導入の時期を変えることにより心周期の各時点での伝搬速度を求めた。この方法を用い(1)拡張期から収縮期に至る心室エラスタンス野変化を反映する伝搬速度の変化が得られるか、(2)収縮末期の伝搬速度が心収縮性の増加(ドブタミン冠注)・減少(プロプラノロール冠注)を反映して変化するか、(3)左心室容積(前負荷)を変化させた時の影響を評価した。その結果、(1)収縮末期での伝搬速度は拡張期に比べ10倍近く変化した(n=8)。拡張期は左室圧変化の変化が少なく伝搬速度測定の精度が低下した。(2)心収縮性の変化に伴う収縮末期エラスタンスと収縮末期での伝搬速度の2乗(理論的にはエラスタンスと速度の2乗が比例する)は直線相関した(r^2=0.73〜1.00,n=8)。この直線と心周期内瞬時エラスタンス-伝搬速度(2乗)関係(1)はほぼ一致した。全データをプールしたときの相関係数はr^2=0.81であった。(3)同じ収縮末期エラスタンスで心室容積を増加(平均25%)させても伝搬速度(2乗)はほぼ変化しなかった(NS,-0.60%)。以上のように心室内脈波伝搬速度によって心室エラスタンスを簡便に評価することができた。理論的には前負荷の影響を考慮する必要があるが、これを最小限にするために心室の壁厚内径比などによる補正が必要かさらに検討を継続する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)