Project/Area Number |
06770631
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
冨樫 きょう子 新潟大学, 医学部, 助手 (40251805)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 保水機能 / セラミド |
Research Abstract |
加齢にともなう角層の保水機能と皮表および角質細胞間脂質の加齢による変化の関係を検討する目的で、20歳代の男性(若齢群)と60歳代の男性(高齢群)の下腿伸側を被験部位とし角層の保水機能を測定し、脂質の組成を分析した。 若齢群では高齢群に比べて水分負荷前後のすべての値が統計的に有意に高値であった。皮表および角層間脂質の総重量は、若齢群がやや多い傾向にあるが、両者の間に統計的に有意差を認めなかった。脂質画分の重量は、若齢群が高齢群に比べてスクワレンとワックスエステルが統計的に有意に多く、高齢群は若齢群に比べてコレステロールサルフェイトとリン脂質が統計的に有意に多かった。皮脂由来の脂質と角質細胞層脂質に分けて比較すると、若齢群では皮脂由来の脂質が統計的に有意に高齢群より高値を示した。角質細胞間脂質は両者の間に統計的に有意な差を認めなかったさらに、セラミドについて各成分の割合を測定した。その結果、高齢群は若齢群に比べて統計的に有意にセラミド1の割合が少なく、セラミド4/5の割合が有意に多かった。若齢群と高齢群について角層の保水機能と皮表および角層間脂質の関係を検討した結果若齢群も高齢群も角層水分量と総脂質量および皮脂由来の脂質と表皮由来の脂質の重量の間に有意の相関を認めなかった。各々の脂質分画の検討においても、両群ともに有意の相関はなかった。角層水分量と各セラミド分画の割合の関係では若齢群も高齢群も単独では角層水分量と各セラミド分画の割合の間に統計的に有意の相関を認めなかったが、若齢群と高齢群を合わせた全例では、角層水分量とセラミドの割合の間に統計的に有意の正の相関を、角層水分量とセラミド4/5の割合の間に有意の負の相関を認めた。
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