組織培養法による網膜神経細胞の再生と機能回復に関する研究
Project/Area Number |
06771523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
高野 雅彦 横浜市立大学, 医学部, 助手 (40236253)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 神経再生 / 中枢神経 / 網膜神経節細胞 / 視神経切断 / サイトカイン / 硝子体腔注入 / 神経再生促進因子 |
Research Abstract |
本研究では成熟哺乳動物の網膜神経培養により、特に神経節細胞からの神経突起再生機構を明らかし、軸索の再生と標的神経細胞とのシナプスの再形成をはかり、さらに神経伝達機能の回復を実現することを目的とした。本年度は成熟哺乳動物としてラットをもちい網膜神経組織を培養した。実験動物の視神経を麻酔下にて眼窩内で血管系に影響を与えないように切断した。このとき同時にDiI等の蛍光色素を視神経に注入し網膜神経節細胞を標識した。数日間飼育後、その眼球を摘出し、collagen培養法またはlamininを基質とした組織培養法などの器官培養法をもちいて網膜神経組織を培養した。一定の条件を保つことにより神経突起の再生を得た。この培養系において蛍光色素により標識された神経細胞から神経突起が再生していること、この神経突起は特異的抗体による染色法により染色されることから網膜内層の神経節細胞からの再生突起であることが確認された。また培養液に様々な物質を添加し、その結果を検討することにより神経再生における促進因子、抑制因子を解明することができると考えられた。これらの研究から、サイトカインのうちinterleukin 1βおよびinterleukin 6 にも神経再生促進効果があることを見いだし、この研究の成果を平成6年4月の日本眼科学会にて概要を報告し、また同年11月の米国フロリダでのNeuroscience meeting にても報告した。現在、この結果を神経科学の専門誌に投稿予定である。今後もこの培養系をもちい、培養液中に様々な物質を添加して神経再生を解析し、また、硝子体注入による神経生存維持・再生促進効果をも検討することで成熟中枢神経の軸索再生機構を解明する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)