歯の移動時における歯根吸収の開始機序について-組織化学的観察-
Project/Area Number |
06772050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
豊城 あずさ 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (70227651)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 歯根吸収 / 破歯細胞 / 組織化学 |
Research Abstract |
矯正的歯の移動時に歯根吸収や歯根の短小化などの現象が観察される。しかし、どのような機序で歯根吸収が行われるのか現在でも不明な点が多い。本研究では、ラット臼歯を強い力で移動し、移動後1週間以内の比較的短時間の歯根周囲組織の変化を観察し、歯根吸収開始からその修復までの経時的過程を、特に破歯細胞の動態に注目し、歯根吸収の開始機序、修復機構について検討した。 TR-ACP活性染色を用いることにより、通常のH・E染色標本に比較し、歯根吸収する破歯細胞の動態を容易にかつ正確に把握することが可能であった。歯根吸収は、主に圧迫側に観察されたが、硝子様変性部周囲に集中して出現するものと、その他の部位で散在的に認められるものがあった。 経時的変化の観察により、歯根を吸収する破歯細胞は、単核の前駆細胞として出現し、セメント質表面で多核化し、吸収が進行することが示唆された。 また、1週間後には、根側面部において、破歯細胞による吸収が終了し、吸収窩表面では、TR-ACP陽性のライン、いわゆるセメントラインを形成し、吸収が停止あるいは終了していると思われる像も観察された。また一部において、セメント質の修復が起こっている部位も観察された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)