Project/Area Number |
06780022
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
|
Research Institution | Bunka Women's University |
Principal Investigator |
薩本 弥生 文化女子大学, 家政学部, 講師 (10247108)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 寝床内気候 / 透湿性 / 糊づけ / 温・湿度 / 水蒸気圧 / 放熱量 / 主観的申告 |
Research Abstract |
高温多湿の寝床環境においてタオルケットの透湿と皮膚との接触の度合いが寝心地に与える効果 1.実験の目的 日本の夏の高温多湿の環境では人体から放散された水蒸気をいかに速やかに環境に移動させるかが寝心地の鍵になると考えられる。熱帯夜にタオルケットを掛けて眠った場合、タオルケットが皮膚にまとわりついてしばしば寝苦しく不快に感じることがある。汗でタオルケットが湿り腰がなくなり皮膚との隙間が少なくなり寝床内の空気の流通が阻害されるためと思われる。また、人体からの水蒸気の移動には布の透湿する経路も重要である。透湿は布の両側の水蒸気圧差が原動力となるが高温多湿では環境側の水蒸気圧も高く結果的に発汗した皮膚面との水蒸気圧差が小さくなるのでは透湿は起きにくい。それでも完全に透湿性が無いのと比べれば布を通しての水蒸気移動は無視できないと予想される。 そこで人工気候室で高温(28℃)で高低2種類の湿度(50%RHおよび70%RH)の環境を再現して被験者5名により実験を行いタオルケットの透湿性の有無が寝床環境の寝心地にどのように影響するか検討した。 熱帯夜の不快感に対する対策として、糊付けし腰を持たせたタオルケットを用いることが考えられる。糊付けすると普通のタオルケットよりも皮膚との接触を減らせるので空気の流通路ができると予想される。そこで温度28℃、湿度75%RHの高温多湿環境で実験を行いタオルケットの腰による寝床内の空気流通の度合いが寝床環境の寝心地にどのように影響するか検討した。 2.実験結果 透湿性および環境の湿度の寝心地への効果を検討した結果、環境の湿度にかかわらず透湿性が無いことによる寝心地の悪化は非常に大きいことが被験者の申告および放熱量、寝床内温湿度より確かめられた。 また、糊付けすることによりタオルケットの皮膚との接触を減らすことが寝心地にどの程度影響するか検討した。通常、糊付けすることは浴衣やシ-ツの例のように夏の高温多湿の環境で涼しさを得るために効果的と考えられているが本実験の実験条件では寝心地悪化を緩和することに効果がないことがわかった。 以上の内容は生理人類学会第33回大会(1994年11月5,6日)で発表し「第33回大会の発表奨励賞」をいただいた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)