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現代ドイツ標準語形成過程におけるユダヤ方言の関与とその文献分析システムの開発

Research Project

Project/Area Number 06851065
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 独語・独文学
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

石田 基広  徳島大学, 総合科学部, 講師 (40232318)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywordsドイツ語学 / 言語学 / 比較文学 / ユダヤ学 / イディッシュ
Research Abstract

本研究は、古ユダヤ・ドイツ語が対象である。具体的には、16世紀のヘブライ文献学者エリア・レヴィタがイタリアで完成させた印刷本『ボヴォの物語』を選び、その分析を試みた。その結果、レヴィタの言語には、当時のユダヤ人達の「ドイツ語」に共通であったと考えられる特徴の多くが見いだされた。同時にその特徴は、ユダヤ人がドイツ語を勝手に「変形」させたものではなく、周囲のキリスト教徒達が実際に話していた様々なドイツ方言の要素を、ユダヤ人の側が取捨選択した結果、ある種のユダヤ的独自性を帯びるようになったものであるのが明らかとなった。その点で、ユダヤ・ドイツ語の独自性は、近世のドイツ方言の発展と密接な関係にある。従って、これまでの欧米の研究に見られるように、ドイツ系ユダヤ人の言語に独自性などなく、純然たるドイツ語に他ならなかったとする見解も、またドイツ語とは全く異なる別種の言語であったとする説も、今後は修正されるべきと言えよう。
なお本研究は、ヘブライ文字テキストのラテン文字によるデータベースを目指すものでもあった。始めに、レヴィタの原典を、1960年代にアメリカで試みられたラテン文字化テキストと比較したところ、後者にきわめて多くの誤読が含まれているのが判明した。またレヴィタの16世紀の原典自体にも少なからぬ難読箇所がある。さらに方法論的には、子音のみからなる古イディッシュ語をローマナイズする際、推定される母音の表記をも試みるのが、これまで一般的であった。しかしその場合、特定の立場から母音を確定することによって、その後の文献学的研究があらかじめ方向付けられてしまう恐れがある。こうしたローマナイズに伴う諸問題を、今後も検討し、文献学的に信頼できる方法によるテキストベース化を目指したい。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

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All Publications (1 results)

  • [Publications] 石田基広: "エリア・レヴィタの『ボヴォの物語』-イタリアにおけるイディッシュ的融合-" 徳島大学総合科学部 言語文化研究. 2. (1995)

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      1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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