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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
スペクトル選点法は既に開発されている手法であるが,いままでは無限精度を持つことだけ強調されて応用されてきた.それをここでは,無限精度ではなくむしろ任意精度に設定できるという特徴に着目して,任意次数の時間積分公式として新たな位置づけを行った.このような観点から見ると,いままでの次数が代わると公式自体が大幅に変わってくる時間積分公式とは全く異なった,選点数によって次数が任意に自由に設定できるという全く新しいしかも使い易い時間積分公式が誕生したといえる.また,それを応用した新たな手法をいくつか開発してスペクトル選点法による数値シミュレーションの適用範囲を大幅に広げた.具体的な内容を以下に述べる. 1.スペクトル選点法による時間積分公式の高精度性との安定性解析 スペクトル選点法による時間積分法は,理論的には選点数と次数が比例し絶対安定であることが予想されたが,数値実験によりそれが確認された.このことから,時間刻みを大きくとり任意の高次精度の計算をすることによって,丸め誤差の影響を受けにくい長時間積分が可能になった. 2.スペクトル選点法の高速化手法の開発 差分法などでも(非線形)連立一次方程式が反復で解かれるのと同様,スペクトル選点法でも反復法が用いられる.スペクトル選点法は,精度が高い反面計算規模が大きくなると行列の性質が悪くなり,前処理なしでは反復計算が収束しない.ここでは,いままでの拡張となっている前処理を新たに開発した.この前処理法によっていままでより少ない計算時間でスペクトル選点法の大規模数値シミュレーションが可能になった. 3.非定常偏微分方程式系への応用 時間空間ともにスペクトル選点法で離散化し写像関数を用いた固定領域法を併用することで,自由境界問題に対する新たな高精度数値計算手法を開発し,数値計算でその高精度性を確認した.
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