Project/Area Number |
06855009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
伊藤 尚史 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50213070)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 離散時間確率過程 / システムの分解 / 準乱数 / 代数的確率論 |
Research Abstract |
計算機を用いて乱数(準乱数)を生成したいとする。準乱数生成のための方法には、従来いろいろいなものが提案されてきている。本研究は特に代数的(あるいは幾何的な)考え方を用いる事により、従来の方法を含んだもっと広いクラスの準乱数生成方法ができるのではないか?という素朴な動機で始められたものであった。もしもこの様な生成法が発見されたなら、それは既存のものを含む広いクラスなのだから、必然的に性能の良い準乱数を含むはずであるのだ。 乱数の性能は、それが確率過程としてどのくらい一様であるのかということと関係が深い。つまり、生成された乱数を例えば数値積分に応用するとしても、数値積分で重要な評価量である「差異(descrepancy)」とランダムネスはある種の関係がある。 本研究で本年度には、有限集合上の離散時間確率過程を特に代数的に評価する研究が成果があがった。その結果を簡単に言うと、代数構造の分解と確率過程の分解が深い関係があることが導きだせたということである。この結果は、準乱数を代数幾何的に生成する具体的方法を与えるわけではないにもかかわらず、具体的方法の作成の指針を与えるものである。つまり、準乱数を発生するシステムが1つ与えられたとすると、それを最も簡単化する手法を示唆しているのである。 本研究により、確率過程を代数的に解析することがかなり成功しており、いままでに明らかになった代数的構造は、新たな準乱数発生機構への手がかりとなるであろう。
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