自己伝播高温合成と爆発衝撃固化の複合プロセスによる高密度炭化チタンの作製
Project/Area Number |
06855083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
友重 竜一 熊本工業大学, 工学部, 助手 (90258640)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 衝撃エネルギー / 自己伝播燃焼合成 / 炭化チタン / 緻密化 / 硬度 / 粒界破壊 / へき開破壊 / 散漫散乱 |
Research Abstract |
1.《序論》チタン粉末と活性炭素粉末を用いて、自己伝播燃焼合成終了後の高熱を利用して、熱間で衝撃圧縮を行う複合プロセスによる高密度炭化チタンの作製を試みた。混合粉末は炭素(C)とチタン(Ti)の粉末を原子比率(C/Ti)で0.6〜1.0まで変化させたものを用いた。 2.《最適衝撃固化条件の決定》C/Ti=1.0の混合粉末を用いてSHS反応開始からの経過時間を変化させ最適条件を求めた。その結果、反応開始から50秒後に最高密度を示したので、これを最適条件であると決定した。 3.《衝撃圧縮材の各種性質》 (1)密度測定結果 C/Ti比を0.6から1.0に変化させると密度値は上昇し、C/Ti=1.0で4.72g/cm^3の値を示し、これは相対密度約96%に相当した。 (2)走査電子顕微鏡(SEM)観察 各C/Ti比の試料に対して破面形態はほとんど変化せず、粒界破壊とへき開破壊が混在したものであった。また、この破壊形態は市販のTiC材と類似していた。 (3)透過電子顕微鏡(TEM)観察 C/Ti=0.6,0.8,1.0の試料について観察したところ、各試料とも1μmからサブミクロンオーダーの結晶粒で構成されており、その粒界は強固に結合し、粒内には衝撃波の通過の際に導入されたと思われる大量の転位が観察された。また、電子回折パターンからはC/Ti比が1.0から0.6へ低くなるにつれて、超格子規則反射が明瞭に観察され、さらに短範囲規則構造に起因するスポットの散漫散乱も見られた。 (4)硬度試験結果 C/Ti比が0.6〜0.9までは大きな変化は見られなかったが、C/Ti=0.9から1.0にかけて急激に上昇し、C/Ti=1.0で最高値32GPaを示した。この値は市販材(31.2GPa)に匹敵しており、SEM観察の結果と共に本実験で作製した試料が市販材の性質に匹敵する良好な試料であることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
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