無電解めっき法による新規なプレート状触媒のミクロ物性とその触媒特性
Project/Area Number |
06855090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
福原 長寿 工学院大学, 工学部・化学工学科, 助手 (30199260)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 無電解めっき / プレート型触媒 / メタノール分解反応 / 管壁型反応器 / ニッケル触媒 |
Research Abstract |
本研究は、無電解めっき法により調製したプレート型触媒のめっき層に関するミクロ物性測定を行ない、その触媒特性との関係を調べることによって、めっき触媒の触媒作用発現の機構を明らかにすることを目的として実施した。具体的には、アルミニウムを基板とし、浴組成や液性を変化させた無電解ニッケルめっきにより各種Ni/Al系プレート型触媒を調製し、そのめっき層に関する構造観察や組成分析などを各種分光機器を用いて行なった。そして、得られた物性の結果とメタノール分解特性との相関性について検討した。本年度の研究結果から得られた知見は次の通りである。XRDによってめっき層の結晶構造の観察を行なったところ、各触媒のニッケル(111)面とアルミニウム(220)面から求めた結晶子径の比は触媒活性と逆比例の関係にあり、ニッケルとアルミニウムの結晶子径が触媒活性に大きく影響することが明らかとなった。また、各触媒の代表的なポイントにおける表面組成をEPMAによって調べたところ、メタノールを選択的に分解する触媒のめっき層中には、めっき時に使用した試薬から混入すると考えられる亜鉛やリンなどの不純物が多く含まれており、アルミニウムはほとんど含まれていなかった。一方、メタンやジメチルエーテルなどを多く副生する触媒のめっき層中には亜鉛が存在せず、アルミニウムが多く含まれていた。さらに、XPSによって各めっき層中の元素の状態分析を行なったところ、メタノールを選択的に分解する触媒には0価のニッケルが多く含まれており、メタンやジメチルエーテルを副生する触媒には2価のニッケルが多く含まれていた。これらのことから、亜鉛やリンなどの不純物がニッケルの電子状態に影響を及ぼし、メタノールの選択的な分解を促進させていることが推論された。実際、粒状のNi/ZnO触媒やNi_3P触媒はメタノールを選択的に分解し、そのニッケルの電子状態は0価であった。このことから、先の推論が支持されるものと判断された。
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Report
(1 results)
Research Products
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