第二言語習得における統語的移動の脳内処理の発達過程
Project/Area Number |
06F06005
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小泉 政利 Tohoku University, 大学院・文学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 情浩 東北大学, 大学院・文学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | かき混ぜ文 / 文理解(処理) / fMRI / 第二言語習得 / 第二言語 / 外国語 / 脳内神経基盤 / 語順 / 習熟度 / 認知脳科学 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
日本語は比較的語順が自由な言語で、「主語・目的語・動詞」の語順とともに「目的語・主語・動詞」の語順(かき混ぜ語順)も許される。後者の場合、目的語は元の位置に痕跡(trace)を残したまま主語の前へと移動するので、目的語の移動により派生されるかき混ぜ語順文は、移動のない基本語順文に比べ、より複雑な統語構造を持つという見解が理論言語学(Saito,1985;Hoji,1985)や心理言語学(中條,1983;Sakamoto,2002;Koizumi and Tamaoka,2004)の立場から支持されてきた。しかし、日本語を母語とするL1話者と日本語を第二言語として習得しているL2話者における日本語他動詞文の文処理過程を認知脳科学の立場から直接比較しようとする試みはまだ行われていない。そこでわれわれは日本語の上級L2話者(韓国人と中国人)を対象としてかき混ぜ語順文の文処理メカニズムを認知脳科学の立場から検証するためのfMRI実験を行った。その結果、被験者の母語の言語類型的な性質の違いにかかわらず、かき混ぜ語順文の反応時間や誤答率は日本人ネイティブとほぼ類似した傾向を見せた。本実験の結果と先行研究(Tamaoka, et. al.,2002;玉岡,2005)の結果はいずれも、日本語上級L2話者の場合、日本語母語話者と同様な文処理、つまり文頭の目的語を主語が出てくるまで保持し主語の次に埋め込む操作(gap・filling parsing)を行っていることを支持するものと考えられる。また、fMRIデータ解析の結果は、かき混ぜ語順文のほうが基本語順文に比べ、その処理により負荷がかかることを示すものであり、特にブローカ野の活動は習得年齢や被験者の母語とは別に、統語的に可能な文法規則の習得に特定化されるというMusso, et. al.(2003)の理論を支持するものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)