Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Research Abstract |
溶射材料の粒度分布が酸化挙動に及ぼす影響について検討し,高温暴露試験結果からコーティング中の酸素含有量,気孔率,および酸化皮膜の形成を詳細に評価した.粒度分布の異なる数種類の合金粉末を用意し,減圧プラズマ溶射により成膜した.高温暴露試験の結果,コーティング中の酸素含有量は,溶射粉末サイズに大きく影響することが明らかとなった.ただし,粉末サイズによるコーティング中の酸素含有量は,暴露時間に伴ってその差は縮まった.また,気孔率は粉末サイズと粒度分布の影響を受けることを明らかにした.大中小の異なるサイズの粒子を混合した粉末を用いると,皮膜密度は最も高くなることが予測された.未溶融粒子のスプラットへの衝突により,スプラット間の気孔が減少する傾向が確認された.高温曝露初期(0〜5時間)における表面粗さの減少は焼結効果によるスプラット間気孔の減少に起因すると考えられる.表面に熱成長酸化物(TGO)が生成・成長することも表面粗さ減少の一因と考えられる.また,表面の開気孔は酸化物の形成により消滅する.長時間の高温(1273K)暴露後はスピネル酸化物に加えて,α-Al_2O_3,Cr_2O_3の形成が確認された.TGOは高温暴露の始めの1時間はコーティング表面のうねりの谷部に集中して形成していた.次いで,TGOはうねりの頂点でも成長するため,表面粗さがわずかに上昇すると考えられる.さらにその後,表面粗さは減少または一定となる.暴露時間に伴ってTGOの結晶粒径は徐々に細かくなり,結果として高温暴露材の表面粗さが減少するものと考えられる.
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