葉緑体定位運動におけるシグナル伝達と運動機構の解析
Project/Area Number |
06F06181
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Host Researcher |
和田 正三 National Institute for Basic Biology, 光情報研究部門, 特任教授
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Foreign Research Fellow |
SAM-GEUN KONG 基礎生物学研究所, 光情報研究部門, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | フォトトロピン / phot2 / 葉緑体光定位運動 / LOV / 葉緑体 / 形質転換植物 / シロイヌナズナ / phot / 葉緑体定位運動 / 光屈性 / シグナル伝達 / kinase / 蛋白質構造 |
Research Abstract |
葉緑体は弱い光に対して集まる集合反応、強い光から逃げる逃避反応と言う光定位運動を示す。本年度は葉緑体光定位運動におけるフォトトロピンの信号伝達機構を解明するための一段階として、フォトトロピン2(phot2)の構造と機能の解析を中心に研究を進めた。 大腸菌の発現系とゲルろ過を用いた前年度の研究から、phot2のN末端、さらにLOV1ドメインの外側に続くhelix構造を示すアミノ酸配列がphot2四量体形成に重要であることが明らかになっている。本年度はphot2の四量体の構造が生理機能にどういうふうに関わっているかを調べるため、phot2の四量体形成に必要であるドメインを欠損した変異コンストラクトをphot1phot2二重変異体に導入した形質転換植物体を作成し、phot2の構造と機能の関わりを調べた。その結果、四量体を形成するphot2のコンストラクトを導入した形質転換植物体ではphot2の全ての生理機能が回復した。一方、二量体を形成するドメインのコンストラクトを導入した形質転換植物体では光屈性や葉の展開などは回復したが、phot2の特異的な生理機能である葉緑体の暗黒定位と強光による逃避反応は回復しなかった。さらに、単量体を示すコンストラクトを導入した形質転換植物体では全ての生理現象が全く回復しなかった。 これらの研究結果からphot2が機能を示すためには少なくても二量体以上の複合体の構造形成が必要であること、またphot2の四量体構造形成に重要であるLOV1ドメイン側はphot2特異的な葉緑体光定位運動において重要な機能を持つことが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)