Project/Area Number |
06F06191
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Breeding science
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 正夫 Tohoku University, 大学院・生命科学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PARK J-I 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | アブラナ科植物 / 自家不和合性 / 優劣性発現 / RNAi / 遺伝子破壊 / 転写調節 / 花粉因子 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
アブラナ科植物B. campestris (syn.rapa)の自家不和合性は、1遺伝子座S複対立遺伝子系によって制御されており、S遺伝子の表現型が雌雄で一致したとき、自己花粉が拒絶され、受精に至らない。この現象は、胞子体的に制御されることから、S対立遺伝子間に優劣性が存在する。花粉側の優劣性は、花粉因子SP11によって決定されているが、その分子機構は明らかになっていない。そこで、本研究では優劣性の異なるヘテロ個体において、優性のSP11の発現抑制を行った場合に、優劣性発現がどのようになるかと言うことを調査することで、優劣性発現機構を明らかにすることを目的とする。 昨年度、おそめ(S52>S60)の系統に対して、S52-SP11のRNAiコンストラクトを導入した。カルス形成後再分化させ、開花後、TO当代において、自家受粉したところ、自家不和合であったおそめが、自家和合性になっていた。花粉での優劣性は、S52>S60、柱頭での優劣性は、S60=S52であることを考慮すれば、TO当代の花粉の表現型は、S遺伝子に関して、SP11を全く提示してないと推察できた。 以上の結果は、最近明らかになったアブラナ科植物の自家不和合性の優劣性発現機構において、SP11遺伝子プロモーターの劣性対立遺伝子特異的にメチル化が生じることが原因であり、そのメチル化には、プロモーター領域と相同性のあるSP11遺伝子の周辺領域が関連しているというデータもある。つまり、RNAiによりS52-SP11は抑制できたが、S60-SP11の抑制を解除することには関連してないということが、実験と最近の論文から推察できた。本研究では、世界に先駆けてSP11の発現抑制を明らかにできなかったが、これまでに明らかになったことを十分にサポートする結果を得ることができた。
|