ニホンナシにおける大玉・高品質果実生産のための果実肥大機構解明とその制御
Project/Area Number |
06F06196
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Horticulture/Landscape architecture
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
田辺 賢二 Tottori University, 農学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG C. 鳥取大学, 農学部, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | ニホンナシ / ジベレリン / 果実肥大 / ホルモン / 日本ナシ |
Research Abstract |
1.果実発育初期におけるジベレリン、サイトカイニンおよびオーキシンの役割を調査するため、'新興'と'愛宕'の蕾、子房、開花後の幼果を採取し、GC-MS法を用いてホルモンの同定および定量を行った。果実の大きさの品種間差異はGA含量の違いと高い関連性のあることが認められ、細胞分裂の活性化と細胞数の多少により果実の大きさに差異が生じることをあきらかにした。GC-MSでGA_1,GA_3とGA_4などの存在が確認された。GA_1,GA_3とIAAとくらべて、GA_4,GA_7とCPPUは単偽結実能力を持つこと、また細胞肥大に強く影響することを明らかにした。 2.ニホンナシの果実生長初期のGA処理は、果実のシンク能を増大させることにより果実の肥大生長を促進し、収穫果の果実径を増大させることが明らかになった。シンク力の増大はGA処理により果実中のスクロースおよびソルビトール代謝酵素の働きが活性化されたためであると仮定し実験を行った。光合成産物の分配の鍵酵素を明らかにするとともに、光合成産物の転流および分配におけるGAシグナル伝達の役割を明らかにするため、スクロースおよびソルビトール代謝にかかわる酵素の活性とGAとの関係を調査した。果実の組織学的な調査により果肉にはわずかな通導組織しかない一方で、多くの通導組織が果芯に存在することが明らかとなった。GA処理は果実への光合成産物の蓄積を促進するとともに、果実肥大中の果芯のInv-CW、果肉のInv-NおよびNAD-SDH活性を増大させた。これらの結果から、GAはニホンナシの果実生長期の果芯のInv-CW、果肉のInv-NおよびNAD-SDH活性を増大させることで、果実肥大および光合成産物の蓄積を促進しているものと考えられた。GAによるInv-CW、Inv-NおよびNAD-SDHの活性化はニホンナシの果実における糖の加水分解およびシンク活性の決定に非常に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)