プロテオーム解析によるネオスポラ原虫の分泌タンパク質の網羅的同定とその応用
Project/Area Number |
06F06225
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Applied veterinary science
|
Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
玄 学南 Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine, 原虫病研究センター, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEE E.-G. 原虫病研究センター, 外国人特別研究員, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | Neospora caninum / プロテオーム / 分泌タンパク質 / 抗原タンパク質 / 薬剤標的分子 / 組換えワクチン / 薬剤標的 / MALDI-TOF-MS / 抗原虫薬 |
Research Abstract |
本研究ではプロテオーム解析手段を用いた、ネオスポラ原虫の宿主細胞への吸着・侵入に関わるタンパク質の網羅的同定と新規ワクチン・薬剤標的分子の発掘を目的として実施した。本年度に実施した研究内容と得られた研究成果は以下の通りである。 ネオスポラ原虫虫体を溶解し、2-DEにて展開した後に、銀染色により全タンパク質を可視化したところ、約620種類以上のタンパク質スポットが検出された。さらにネオスポラ原虫感染血清を用いて当該虫体タンパク質についてイムノブロットを行ったところ、約80種類以上の抗原スポットが検出された。これらのタンパク質スポット中、61種類の抗原スポットを含む150種類のタンパク質スポットについてMALDI-TOF-MSによるタンパク質同定を試みた。その結果、約57種類のタンパク質の同定に成功した。そのうち、16種類は公共のデータベースに登録されたネオスポラ原虫のゲノム情報により同定できた。例えば、NcSAG1・NcSRS2・NcMAG1などの虫体膜タンパク質;NcMIC1・NcMIC3・NcAMA1・NTPaseなどのマイクロネーム由来タンパク質;NcGRA2・NcGRA7などのデンスグラニュー由来タンパク質;NcSUB・NcPO・NcHSP70などその他のタンパク質が挙げられる。これらのうち、約10種類のタンパク質はネオスポラ原虫と近縁なトキソプラズマ原虫(人獣共通感染症を引き起こす)との交差抗原として同定された。 例えば、NcHSP70・NcAMA1・NcP0に対する特異抗体は、ネオスポラ原虫だけでなくトキソプラズマ原虫の宿主細胞への侵入も阻害することから、これらの抗原は両原虫感染症に対する共通ワクチン候補であることが示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)