造血系サイトカイン受容体を標的とした新規の心不全治療薬の開発
Project/Area Number |
06F06250
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小室 一成 (2007) Chiba University, 大学院・医学研究院, 教授
小室 一誠 (2006) 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QIN YINGJIE 千葉大学, 大学院・医学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | G-CSF / 心筋梗塞 / 受容体 / リモデリング / EPO / アポトーシス / EPC / ブタ / 慢性虚血心 / Akt / 線維化 / 心機能 / 高濃度G-CSF |
Research Abstract |
造血系サイトカインであるgranulocyte colony-stimulating factor(G-CSF)が虚血性心疾患や心不全に対して治療効果を有することが報告され注目を浴びている。私たちは、G-CSF受容体が心筋細胞にも存在し、直接的に心筋細胞に作用して保護作用を発揮することで心筋梗塞後リモデリングを改善することを、世界で初めて報告した(Ohtsuka M, et. al. FASEB J, 18, 851, 2004; Qin, Y, et. al. Nat Med, 11, 305, 2005)。さらに本研究において、同じく造血系サイトカインであり、骨髄幹細胞の動員作用や血管新生の促進作用を有するエリスロポイエチン(EPO)の心筋保護作用について検討を行った。EPO受容体欠損マウスに対して造血系組織でのみEPO受容体を発現するトランスジーンを発現させることで、造血系以外の組織でのみEPO受容体を欠損するマウス(RESマウス)を作成し、EPO投与による心筋梗塞後リモデリングの抑制効果を、野性型(WT)マウスとの間で比較検討した。その結果、WTマウスではEPO投与によりアポトーシスの減少と血管数の増加が見られ、梗塞範囲は縮小し心筋梗塞後リモデリングも抑制されたが、RESマウス、あるいはWTマウスから骨髄移植を行ったRESマウスではこのようなEPOの効果が認められなかった。また、EPO投与による心臓組織内の骨髄由来細胞数の増加は有意ではなかった。さらに、ラット培養心筋細胞を用いた解析により、EPO受容体が心筋細胞にも存在し、EPOはEPO受容体を介してERK,Aktを活性化して、過酸化水素によるアポトーシスを抑制することが明らかになった。以上の結果より、EPOは骨髄細胞の動員作用よりも、心筋細胞への直接作用を介して心筋梗塞後リモデリングを抑制することが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)