Project/Area Number |
06F06305
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永井 和 京都大学, 文学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 宣美 京都大学, 文学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 家政学 / ジェンダー / 女子教育 / 家庭科 |
Research Abstract |
(1)韓国に2回、調査旅行をし、戦後の家政学の変容を明らかにするための資料収集をした。 (2)戦前、日本の女子高等教育機関で家政学を学んで、帰国後、女学校の教員として役割を果たした朝鮮女性たちが、植民地支配から解放された後の米軍政期には、女子教育における家庭科教育を新しく立て直す主役を担い、また、女性団体活動を通じて、家政学的知や家政学的ジェンダー論を社会に普及しつづけた。 (3)戦後の韓国において、以上のような役割を果たした女性知識人たちの意識は、米軍政期、そして、1950,60年代をへて、大きく変化していった。女性知識人たちは、米軍政期において、戦前の良妻賢母というジェンダー意識を決して廃棄することなく、持ち続けていたが、民主主義的な独立国家の建設という時代的課題を踏まえて、戦前よりは、女性の社会的役割(女性という立場からの社会的役割・貢献)を強調する、いわゆる「開かれた良妻賢母」論を展開した。しかし、朝鮮戦争の勃発後、特に、1960年代には、独裁政権下における社会停滞が見られ、女性知識人たちの議論も女性の家庭内役割を中心とするジェンダー論へ回帰していった。ただ、1960年代の資料分析は、まだ、途中であって、以上のような議論に、今後、修正の余地が全くないとはいえない。 (4)彼女たちは「家庭科」教科書や家政書を執筆し、そして主な女性雑誌に投稿した。本年度には、特に、これらの雑誌記事の集めや内容分析に研究の重点をおいた。 (5)19世紀から20世紀初期におけるアメリカ家政学の分析のため、コーネル大学に所蔵されている家政学関連書籍を中心に調査を集めてきた。
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