Project/Area Number |
06F06316
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Educaion
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
駒込 武 Kyoto University, 教育学研究科, 准教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAN Ping 京都大学, 教育学研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2006 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 東アジア / 教育史 / 留学生 / 旧制高校 / 植民地 |
Research Abstract |
(1)史料調査について、まずは京都大学大学文書館において、咋年度に続き、1926年から1945年まで各年度の留学生関係資料を閲覧し、三高における留学生の基本データを確認し、今後の研究のために基礎資料としておいた。また、台湾国史館の資料調査で得られた新史料により、中国人の官製日本留学は1900年代当初から、帝国大学への進学を最終目標として強く求められていた事実が判明した。主として日本側の資料を中心に行なわれてきた従来の研究の空白を埋めただけではなく、留学の送り側が求めていたのは「質」の高い教育であった、という中国人日本留学の最も重要な特質の一つを明らかにすることができた。 (2)以上の研究成果を、2008年4月に上海(華東師範大学)、7月に杭州(浙江工商大学)、9月に東京(青山学院大学)で開催された国際シンポジウムや学会で発表した。それを踏まえて研究成果を2本の論文にまとめた。『京都大学大学文書館研究紀要』に掲載される予定の論文は、長期間にわたって旧制第三高等学校に関する学校文書の調査に基づき、1900〜1920年代を中心とした留学生教育の特徴を明らかにすることができた。三高の歴史を京都大学史の前史として考える場合、三高における留学生教育の実態解明は、現在の京都大学における国際交流の意義を考える上にも重要な経験を提示することができると思われる。そして、別に学会誌に投稿する準備も進めている論文においては、帝国大学への進学を前提とした中国人留学生「特設高等科」の役割を明らかにすることができた。これにより、戦前の高等教育機関における留学生教育体制の変化、とりわけ卒業生の進学問題をめぐる帝国大学及び学部の対応の違いを明らかにした。
|