陽電子消滅を用いた次世代メモリのための多層金属酸化物構造の研究
Project/Area Number |
06F06386
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上殿 明良 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YUAN Guoliang 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2006 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
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Keywords | 陽電子消滅 / 低速陽電子ビーム / 金属酸化物 / 欠陥 |
Research Abstract |
陽電子消滅は物質中の空孔型欠陥を非破壊かつ高感度で検出することのできる手法である.本手法を結晶に適用した場合,空孔型欠陥(単一原子空孔等)の同定やその濃度の決定が可能である,本年度では,DC型低速陽電子ビームを用いて,DyScO_3及びSrTiO_3単結晶基板上に成膜したBiFeO_3/SrRuO_3構造の評価を行った.膜形成時の基板温度は700℃で,パルスレーザー堆積法を用いて厚さ50nmのSrRuO_3を成膜,その後,厚さ250nmのBiFeO_3を成膜した.成膜後,室温まで5℃/minのスピードで温度を下げた.ここで酸素分圧は1×10^<-3>,1×10^<-1>,760 Torrであった.低速陽電子ビームラインにより,陽電子打ち込みエネルギーの関数として陽電子消滅γ線ドップラー拡がり測定を行った.基板温度降下時に酸素分圧が低い場合 BiFeO_3の表面で形成された酸素空孔は膜内に発生した応力のため膜/基板界面に増速拡散した.基板がSrTiO_3の場合,酸素空孔は基板内部に拡散するが,DyScO_3基板の場合は拡散が抑制されることを見いだした.これはSrTiO_3中の酸素拡散定数がDyScO_3に比較して大きいためである.本研究により,膜内の酸素空孔の深さ分布は基板冷却時の酸素分圧,膜内応力 基板中の酸素拡散定数に依存することが明らかになり,金属酸化物薄膜形成時には,これらのパラメーターの制御が重要であることを示した.
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)