Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Research Abstract |
海岸工学の分野では波動運動を便宜的に正弦振動流に置き換えて実験的検討を行うことがある.このような実験により,摩擦係数・漂砂量などに関して,多くの優れた研究がなされてきた.このように波動水槽に代わって振動流装置を用いる理由は,(1)実験室規模の造波水路に形成される波動境界層厚さが数mm程度と非常に薄いため,底面近傍で詳細な測定が困難であること,(2)乱流を発生させることが困難であることによる.振動流装置では周期の増加に伴い境界層厚が厚くなり,また現象もこれに応じて緩慢なものとなるため測定も行い易い.この様な背景から,これまでU字管振動流装置を用いて多くの実験がなされて来た.しかし,現在までに行われたこの種の実験においては,正弦的な振動流を扱ったものがほとんどである. そこで,本研究においてはより簡単な仕組みによる孤立波を模擬する振動流発生装置の原理を提案した.さらに,この原理に基づいて振動流装置を試作して,水理実験によりその作動性を確認した.装置は直線的な閉管路からなり,下流端部に開閉型のゲートが取り付けられている.このゲートの動きを,カムを用いた回転運動によって制御することにより,孤立波に近い流体運動を発生させた.昨年度までの成果と比較して,ゲートの動きを改良することにより,より理論値の孤立波動に近い流動を生起させることが可能となった.レーザードップラー流速計(LDV)を用いた流速計測により,その精度が確認された.
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