Project/Area Number |
06F06605
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
田原 太平 The Institute of Physical and Chemical Research, 田原分子分光研究室, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SEN Pratik 独立行政法人理化学研究所, 田原分子分光研究室, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
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Keywords | 非線形分光 / 先端計測 / 界面 / フェムト秒 / 電子スペクトル / 超高速分光 / 生体分子 / 生体関連分子 |
Research Abstract |
われわれの研究室が独自に開発した液体界面の分子の電子スペクトルを測定するための新しい非線形分光法である、マルチプレックス電子和周波発生(ESFG)分光法を用いて研究を行った。今年度は最終年度なので、これまでの成果をまとめながら研究を進めた。まず、昨年度行ったタンパクの表面変性に関する研究を論文にまとめた。この研究では、界面でのヘムタンパク質シトクロムcの電子スペクトルをESFG分光法によって測定した。特に、これによって、空気/水界面でシトクロムcは変性状態と未変性状態の両方の形で混在することが初めてわかった。この論文はきわめて速やかにJ.Phys.Chem.BにLetterとして受理され、現在印刷中である。また、液体界面で分子が実効的に感じる粘性を調べることを目的としておこなった、空気/水界面でのマラカイトグリーン(MG)のフェムト秒時間分解ESFG分光の研究をまとめた(現在投稿準備中)。MGの基底状態の退色の回復過程には分子のねじれ運動が関与しているため,その時定数は溶媒の粘性に良い相関を示すことが知られている。水界面でのダイナミクスの測定、およびその温度依存性の測定の結果,MGは空気/水界面でバルク水中より大きな粘度を感じていることが明らかになった。さらに、MGのS_0→S_1、S_0→S_2吸収に共鳴させた二つの波長で二倍波発生(SHG)の偏光依存性を測定した。これら2つの遷移は遷移モーメントの向きが直交するので、この2つの測定結果を組み合わせることによって液体界面での分子配向の完全決定を行うことができた。くわえて、水の界面で二量体を生成するローダミン色素のESFG測定を行い、界面活性剤の有無によって二量体の構造がJ型からH型へと変化することを見いだした。
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