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¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
ある照明下で観察されている被写体を撮影し,その分光反射率を推定したのち,同じ照明でレンダリングして画像を再現すれば,実物と同じ色になる.しかし,異なる照明でレンダリングする場合,分光反射率の推定が正しくないと,実物と異なる色に再現されてしまうことになる.本研究では,各画素が分光反射率をもつマルチスペクトル画像を用い,照明が異なったときに,レンダリングされた画像内でどの程度色が変わり得るかの計算を行った.具体的には,2つの分光画像データベースを用い,また照明として176色の実在し得るスペクトルを想定し,標準的観測条件(D65照明,CIE標準観測者)で同一とみなせる分光反射率の画素が,176個の照明の少なくとも1つで異なる色に見えるメタマー集合の,画像内のユニーク分光反射率数に対する割合(メタマー比率とよぶ)を求めた.またそのときの色差を調べた.ここで2つのデータベースとはNascimento, Fosterらが作成したアウドドアシーンの分光画像セット(F-Nと略す)および,University of East AngliaのFinlaysonらが作成した人工物やカラーチャートを対象とした分光画像セット(UEAと略す)である.F-Nでは平均19%,UEAでは平均4%,全体では平均で画像内の13%の分光反射率についてメタメリズムを起こし,その色差は7.8になることがわかった.
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