高温高圧下におけるU,Thなどの微量元素の固相-液相間・分配を実験的に解明する
Project/Area Number |
06F06812
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
入舩 徹男 (2007) Ehime University, 地球深部ダイナミクス研究センター, 教授
入船 徹男 (2006) 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GREAUX Steeve 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 超高圧 / ペロブスカイト / 相関係 / 地殻・マントル物質 / 元素分配 / 微量元素 / 超高圧実験 / 地球・惑星内部構造 |
Research Abstract |
本研究では、沈み込む大陸地殻および堆積岩に関連深い鉱物である斜長石とザクロ石それぞれのカルシウム端成分であるアノーサイト(CaAl_2Si_2O_8)とグロシュラー(Ca_3Al_2Si_3O_<12>)の地球の上部マントルからマントル遷移層に相当する条件(圧力10-20GPa、温度1200-2000K)での相平衡図を明らかにするための実験をおこなった。 実験には愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター設置の川井型マルチアンビル装置(Orange-2000)を用いた。アンビルには、トランケーションサイズ2.5mmのWCを使用した。圧力媒体にはマグネシア、ヒーターにはLaCrO_3を使用し、発生温度はW-Re熱電対で測定した。出発物質には、アノーサイトおよびグロシュラー組成のガラスを使用した。高温高圧下における平衡状態を達成するために、6時間以上の加熱を行った。高温高圧下で合成した試料を急冷回収し、微小領域X線回折実験により生成相の同定を行い、走査型電子顕微鏡観察により、組織観察および生成相の化学組成分析を行った。 実験の結果、アノーサイトは圧力20GPa、温度2000KにおいてCaSiO_3ペロブスカイト(回収時はアモルファス化している)、CAS相(CaAl_4SiO_<11>)、およびスティショバイト(SiO_2)に分解することが明らかになった。同様の条件下において、グロシュラーもCaSiO_3ペロブスカイトとCAS相が主体の鉱物組み合わせに相転移した。以上の結果は、沈み込んだ大陸地殻および堆積岩がマントル遷移層に達すると、CAS相をともなった鉱物組み合わせに相転移することを示唆している。これらの岩石のマントル遷移層における密度変化を知るためには、CAS相の熱弾性的性質を明らかにする必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)