Project/Area Number |
06J00827
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
竹安 大 Kobe University, 文化学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有標性 / 摩擦音 / 外来語 / 促音 / 調音点同化 / 音韻獲得 / 位置的有標性 / 位置的忠実性 / 知覚的要因 |
Research Abstract |
音韻現象を音声学的に説明するため、実験手法を用いて研究を行った。まず、摩擦音と閉鎖音の知覚について、日本語を母語とする成人と幼児を対象に知覚実験を行った。その結果、成人は音韻環境によって柔軟に知覚の仕方を変えることができるのに対し、幼児は成人に比べて知覚の仕方を柔軟に変えることができないことが明らかになった。また、成人に比べて幼児は刺激を摩擦音だと判断しにくい傾向をもっていたことから、幼児の音韻獲得において摩擦音が有標であることとの関連性が示唆された。 次に、摩擦音の促音知覚における摩擦周波数特性の影響に関する知覚実験を、日本語母語話者を対象に行った。その結果、摩擦周波数特性がshに近い音はsに近い音に比べて促音だと判断されやすいことが明らかとなった。知覚において観察された傾向と外来語の音韻パターンの間に共通性があることから、外来語の音韻パターンに知覚的な基盤が存在することが示された。 さらに、子音連続における子音の知覚しやすさを調べるための実験を行った。その結果、子音の調音点によって子音の知覚しやすさが異なることが明らかとなった。知覚実験で得られた結果は音韻的な調音点同化パターンとも共通する傾向があったことから、調音点同化のパターンに知覚的な基盤が存在することが示された。 最後に、幼児の音韻獲得において、摩擦音・破擦音の獲得順序が言語によって異なる理由を調べるため、英語・中国語・日本語・韓国語を母語とする成人に対する知覚実験を行った。その結果、同じ音を聞いた場合でも、英語と中国語の話者は日本語と韓国語の話者に比べて摩擦音だと知覚しやすい傾向があり、幼児の音韻獲得順序と成人の知覚との間に相関関係が見られることがわかった。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)