Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
人は,多くの情報を視覚を通じて獲得しているため,画像は人にとって非常に重要な情報源とされている.また,画像はさまざまな分野において利用されており,画像処理技術は重要な技術として盛んに研究が行われている.そのような画像処理における研究の1つとして,雑音による劣化画像の復元問題がある.劣化画像の復元に関しては,雑音除去に関する手法以外に,雑音位置をあらかじめ検出した上で検出した雑音のみを処理する手法も研究されている.本研究では,雑音劣化画像の画質改善を目的とした手法とした雑音検出手法を提案した.雑音検出について,平たん検出を用いた雑音検出手法と,ラプラス-ガウスフィルタ(L-G)を用いた雑音検出手法を提案した.前者は複数の窓から平たん部を探索し,平たん部を含む窓で雑音検出を行うことで雑音検出性能の改善を図った.平たん部を含む窓では,窓内の画素値のばらつきが小さいため,雑音は順序統計量の上下にくると考えられる.平たん部においては,雑音が順序統計量の上下にくることで,雑音の検出も容易となる.よって,平たん検出を用いることにより検出器の性能向上を図ることができる.後者はL-Gフィルタによる輪郭・平たんの切り分けを行うことにより,雑音検出精度の向上を図った.L-Gフィルタは,画像に対しガウス関数による平滑化を行った後,ラプラスを掛けて,出力結果のゼロクロッシングの近傍を輪郭部として検出するフィルタである.L-Gフィルタを用いることで,雑音を強調することなく,画像の平たん部・輪郭部を検出することができる.検出した平たん部・輪郭部に対して,それぞれに異なる閾値を設定することで,精度良く雑音を検出することができる.性能評価の結果より,提案した2種類の方法を用いて雑音検出を行い,さらに検出結果を用いて復元を行うことで,従来方法と比較して雑音劣化画像の画質向上を図ることができた.
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